企業による森林(もり)づくり・木材利用の二酸化炭素吸収・固定量の「見える化」ガイドライン

平成28年2月 一般財団法人林業経済研究所
 
森林(もり)づくりは、国土の保全、土砂災害の防止、生物多様性の保全、水源の涵養、地球温暖化の防止、癒しやレクリエーションの場の提供などの公益的機能の発揮につながり、国民が安全で安心して暮らせる社会の実現の基盤づくりとなります。また、オフィス・住宅・家具等への木材、快適な空間の形成に寄与したり、特に国産材の利用は「第2の森林」としての役割を果たすのみならず、公益的機能の持続的な発揮、地域経済の活性化にも貢献します。
日本経団連が制定した企業行動憲章の10原則のひとつに、「環境問題への取り組みは人類共通の課題であり、企業の存在と活動に必須の要件として、主体的に行動する。」とあり、会員企業が自主的に実践していくことが申し合わされています。企業による森林づくり活動や木材の利用の取り組みは、当該森林の下流地域を含む流域圏の自然災害を防ぎ、流域圏やこの地域のめぐみを活用する事業の活性化にもつながるなど、CSR(企業の社会的責任)活動の一環として行われています。
これらの活動を消費者等のステークホルダーに訴求するツールのひとつとして、森林づくりによる二酸化炭素の吸収量や、木材利用による二酸化炭素の固定量を算出・表示する「見える化」があり、現在、J-クレジット制度や都道府県知事による認定などの先行事例があります。
このガイドラインでは、COP21のパリ協定を機に、改めて、これらの既存の制度を紹介するとともに、その入門編としてより簡易に「見える化」する方法、及び「見える化」の結果を消費者等のステークホルダーに対して効果的に訴求するヒントなどを紹介しています。
森林づくりや木材の利用に少しでも興味を持っていただき、企業の皆様によるこれらの活動の推進に活かされることになれば幸いです。